坊主や神主は本物の雪駄を履け【雪駄のメリット・デメリットも】

 

雪駄をご存知でしょうか。

雪駄は下駄と同様に日本のトラディショナル(Traditional)な履物です。

 

私は雪駄が好きなんですが、だいぶ日本では履いている人が少なくなっています。

中でも畳表や籐表を使用した「昔ながらのもの」については顕著に感じます。

使用者が少なくなればその業界が衰退するのは当然のことですが、年々その「表」を編める職人も少なくなっているとのことで、一時は日本に3人だとか聞いたこともあります。

そのせいで値段も上がる一方なんです。

 

私としてはもっと浸透してほしいと思っているところですが、個人の好みなのでなんともしがたいところではあります。

 

ただ、1つだけ言わせてほしいのは

 

 

「坊主や神主は本物を履け」

 

 

年に数回は坊さんや神主を見かけることがありますが、雪駄好きな私はいつも足元に目が行きます。

そうすると、大体「ビニールで成形した畳表」「底はスポンジ」のものを履いているんですね。

履物なんて消耗品だから安物でいいという考えなのかもしれないですが、仕事で使用するんならせめて本物を履いてくれと思うわけです。

 

正直、信仰心なんて無いに等しいですが、葬儀や法事のときくらいは神妙な気持ちになります。それはやっぱり、坊主や寺から感じる歴史や神聖な雰囲気が必要なんです。

細かいところまで挙げたらきりがないですが、坊主が長髪でスーツを着て登場したり、iphoneからお経流したり、木魚が電子ドラムみたいになっていたら何かイヤなんですよ。

いや、逆に振り切っているなら、短パンTシャツでギターを引きながらとかでもそれはそれで良いかもしれませんが…

南無阿弥ダァ~!!

こっちだって金を払っているわけだから、それなりのものを提供してくれないと。

と思うわけですね。

 

要は中途半端に形だけ「一応、雪駄履いてきました。」みたいなのが気になってしまうんです。

 

幸い私は布や衣類の価値はわからないので、着物に関しては何も思ったことはないですが、詳しい人はそういうこと思わないんでしょうかね。

仏像とかも今のものがどういった工法で作られているのかわかりませんが、今後は3Dプリンターで造形されて、ウレタン塗装されたり、いや、はじめから金色の樹脂でつくったりとか。

まぁ分かりませんが、そんな感じになってしまうんでしょうかね。

 

そういうことなんで、一般の使用者が少なくなった今では、そういった人たちが率先して消費してくれると嬉しいとは思います。

 

 

では雪駄の方の話になります。

雪駄の特徴

見た目はビーサンに似てますが、昔ながらの雪駄はビーサンと違って左右の区別はないです。

鼻緒が中心に空いていますから。

「鼻緒(はなお)」というのは足にかかる紐の部分のことです。

左右は自分で決める

 

この雪駄ですが、表面にはいろいろな種類があります。

  • 畳表(たたみおもて):畳のような草を編み込んだもの
  • 籐表(とうおもて):ラタンや竹を編んだもの
  • 革(牛、トカゲ、オーストリッチ、イモムシなんてものもあります)

 

今だとビニールの型押しで作ったフェイク品が安価で売られています。

大体2000円~3000円位ってところです。

 

まぁ本物の素材を使ったものは高価なので、好きな人以外は中々買うことはないと思います。

雪駄好きな私も、実際に籐表の雪駄を買ったのは30になってからです。

 

歩きやすさ

肝心の「歩きやすさ」はというと、万人受けするものではないです。

 

高いものは裏が牛革で出来ていてクッション性もなく、結構硬いし、雨の日やデパートのフローリングなどでは滑ります。

長いこと履いていると足が痛くなってくることもあります。

 

ただ、それは単純に慣れの問題で、私はハイキングコースのある山道くらいなら履いていったこともありますが

「さすがに足がつかれたな」

と感じるくらいでした。

 

反面、比較的安価で手に入るものは底がスポンジになっていて柔らかく、クッション性に優れているので足が痛くなることは少ないはずです。

高級品のほうが履きなれるまでは使いづらく足も痛めやすいのが現実です。

 

履き心地

雪駄の表によって違いますが、畳表や籐表は夏は涼しく蒸れにくいので快適です。

革は履いたことがないのでなんとも言えないですが、表面にコーティングしてあるものは蒸れたり滑ったりしそうです。

 

鼻緒を付け替えれるものは完成品で売られている場合もありますが、本体と鼻緒は別々に選ぶのが多いです。

その場合は購入してその場ですげてもらいます。

個人的には細い鼻緒が好きなんですが、鼻緒が細い場合は履き慣らさないと足の甲にマメができます。

それもすぐに。

何度も履いていれば皮膚が慣れてきていくら歩いても大丈夫になります。

 

耐久性

基本的には水は厳禁です。

雨の時は履いてはダメです。

一般的な畳表の雪駄の場合、使用されている素材は牛革と畳、中間に芯となるボール紙などです。

それらが水を吸い込むと膨らんでしまって、きれいな編目がなくなってしまいます。そのままにするとカビたり形が崩れたり、補修は大変です。

多分もとには戻らないと思います。

 

でも、水に気をつけて履いていれば比較的長持ちします。

踵の部分は削れたら取り替え、糸で表面と底を縫い付けているものは底を交換ですことも可能です。高く付きますが。

かかとは結構交換する

 

カスタマイズ

ビーサンと違うところは2点あります。

  • 鼻緒を選べる
  • 鼻緒の締め具合を調整できる

 

鼻緒は素材、色、デザイン、太さなど様々あるので、自分で選んですげてもらいます。

爬虫類革や印伝など見ているだけでも楽しい。

基本的に手作りなので一点物になります。

 

鼻緒を選んだら自分の履きやすいように鼻緒の「キツさ」を決めます。

おすすめは「キツめ」です。

ゆるくしてしまうとパカパカして、指の股に前坪があたって痛くなります。

 

履物屋

通販でも買えますが、実際に店舗で調整したほうが良いです。

 

丸屋履物店

通常は角が丸くなりがちな籐表の雪駄ですが、ここのは四角い。

カッコいい 画像:丸屋

その他、下駄もスタイリッシュな「真角下駄」があります。

鼻緒の組み合わせもHPで色々見れます。

次はこの雪駄がほしい。

 

辻屋本店

浅草の老舗。

メディアに力を入れていたりと企業努力を感じます。

ここの「三味角 坪下がり下駄」も履いています。

シャープで野暮ったくない下駄
画像:辻屋本店

 

養老草履

おそらく職人さんからの直売。

岐阜に行った際には行きたいと思っています。

 

 

余談ですが、むかしサンフランシスコに雪駄と下駄で遊びに行ったことがあります。

晴れていれば雪駄、雨が降ったら下駄という具合に。

パーティーにて

向こうにいる友人の友人が、この下駄を見て気に入っていたようなので、同じものをプレゼントしました。

すなわち、アメリカでも「三味角 坪下がり下駄」を履いている人がいるということです。

彼の手紙にはこう綴られていました。

「俺はこの下駄のおかげで、街で一番背が高くなったよ。HAHA」

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