骨を強くしたいならカルシウムだけではダメ。
ビタミンDもいっしょに摂らないと、うまく吸収されないのです。
あと、実は筋肉にもいいことがあるんです。
1日に摂取したい量
【1日に摂取したい最低量】
成人:15μg(600IU)
【1日の上限摂取量】
(ULS:Upper Level for Supplements)
60μg(2400IU) ※1μg=40IU
ビタミンDとはなんなのか?
ビタミンDと言っても、実はD2からD7まで存在します。
ですが、私たちがビタミンDとして考えるのはD2とD3の2つで良いです。
- ビタミンD2はエルゴカルシフェロールと言いますが、植物由来の成分です。
- ビタミンD3はコレカルシフェロールと言い、動物の皮膚で生成される成分です。
このビタミンD3は、日光を浴びることで、私たち人間の皮膚でも作り出すことができます。
日光浴でビタミンが作られるというのは、このビタミンD3の事だったんですね。

割はミネラルの吸収を促進させる
一般的に良く知られるビタミンDの主な役割は、カルシウムやリンなどの吸収を促進させ、丈夫な骨格や歯を作り上げる事です。
よくカルシウムと一緒に配合されていますよね。
しかし、ビタミンDの働きはそれだけではなく、色々なタンパク質に働きかけ、神経伝達や筋肉の合成を助けるのです。
つまり、筋トレ民にも必要不可欠なビタミンという事なんです。
最近では、体脂肪の減少をはじめ、免疫力の向上や糖尿病やがん抑制、妊娠のしやすさなどにも効果が認められています。
主なビタミンDの働き
- カルシウムやリンの吸収を助ける。
- 骨格の合成と成長を促進させる。
- 免疫力の向上。
- 糖尿病、がんの予防。

ビタミンDが不足するとどうなる
ビタミンDが不足してしまうと、腸内でのカルシウム吸収率と腎臓でのカルシウム再吸収率が低下してし、低カルシウム血症となってしまいます。
せっかくカルシウムを摂っても、ビタミンDが無ければ効率的に吸収する事が出来ないのです。
これは非常にもったいないですよね。
その結果、骨の代謝異常起こし、「骨粗しょう症」や「骨軟化症」になってしまう恐れがあります。
※子供の場合は「くる病」と言われ、脚や背骨が曲がってしまう病気です。
骨粗しょう症は自覚症状が無く進んでいきますので、ある日突然ポッキリなんて事になる可能性もあります。老人の背が縮むのは骨粗しょう症により背骨が潰れていることが原因だと言われています。
乳幼児を育てる場合も、ミルクではなく完全な母乳にしていると、ビタミンDが不足する可能性もあるので注意が必要ですね。
最近では、自閉症や花粉症との関係も研究されています。

取り過ぎたビタミンD
では、ビタミンDを摂りすぎるとどうなるんでしょうか?
不足した場合とは逆にカルシウムが過剰に吸収されてしまいます。そうすると、血中のカルシウム濃度が上昇し、高カルシウム血症という状態になります。
そして、高カルシウム血症になるとカルシウムが血管の壁や腎臓や心筋などに沈着して腎機能障害や食欲不振、嘔吐などの症状を引き起こします。
カナダでは、サプリメントによる過剰なビタミンDの摂取と共に、旅行中に長時間の日光浴をつづけた男性が「急性腎不全」になったという事例もあります。
何事も適量が大切ですよね。

ビタミンDが入ってる食品
含有量が多いのは紅シャケやヒラメやウナギなどの魚がメインです。あん肝にはかなり含まれています。
その他では、きくらげやシイタケに多く含まれますが、そんなに多くの食材に含まれているわけではないのです。実は牛肉や豚肉といった家畜の肉には、ほとんど含まれていないのです。
食事としての摂取以外では、日光に当たることでビタミンD3は生成されます。
ですが、最近では過剰に紫外線を避ける傾向があるので、ビタミン不足が多く報告されています。
紫外線の浴び過ぎは、確かにシミやDNAにダメージを与えますが、浴びないのもそれはそれで弊害が出てきてしまうのです。
美容などの関係で日焼けをするわけにはいかないという人は、食事から十分摂取出来るように気をつけなければなりません。

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