特に意味はないですがFI仕様のバイクが初めてなので「PGM-FIのリセット」をしてみました。
普通はスロットルボディを交換したり、ボアアップを行った場合に必要な作業だそうです。
※サービスマニュアルに沿って実施。
内容はカブプロ(JA42)・クロスカブ(JA45)も同じです。
Contents
スーパーカブのPGM-FI
「PGM-FI」というのはJA44をはじめとするカブシリーズのエンジンを制御するコントロールシステムのことです。
小排気量二輪車用PGM-FI(電子制御燃料噴射装置)モジュール化のポイント
キャブレターの車両では季節ごとで調子が変わったり、山の上で調子が悪くなったりすることもありました。
しかしインジェクション仕様では色々なセンサーとECUのおかげで、ある程度まで“補正”が効くようになっています。
夏の暑い日も、冬の寒い朝も、山の上でもすんなりエンジンがかかり調子よく走れるのは、この「PGM-FI」のおかげなんです。
PGM-FIのリセットとは
例えば純正からマフラーを変えたり、エアクリーナーを変えたりする程度であれば“補正”の範囲内なので特に問題ないそうです。ただし、スロットルボディを大きくしたり、ボアアップをするなど大幅な改造をした場合は「リセット」という作業が必要になります。
本来はIACバルブやセンサユニットなど、PGM-FIの何かが壊れて交換した際に実施する作業なんですって。
PGM-FIのリセットといっても必要な作業は3つ
- 保存されたDTC(故障コード)の消去
- スロットル開度センサのリセット
- IACバルブの初期学習
※メインスタンドを立ててニュートラルにした状態で作業してください。
1.保存されたDTC(故障コード)の消去
メインスイッチをONにした後、通常PGM-FI警告灯(エンジンマーク)はすぐに消えますが、点滅していた場合は何らかの故障コードがECUに記録されています。このコード記録を消去しないとスロットル開度センサのリセットが出来ないので、まずはDTCを消去します。
点滅していない場合はこの操作は必要ありません。
方法としては
- メインスイッチOFF
- カプラの線を短絡させる
- メインスイッチON
- 短絡を解除させる
- PGM-FI警告灯が点灯してから5秒以内に再度短絡させる
- PGM-FI警告灯が消灯して点灯を開始した場合は消去完了している
短絡させるカプラの線とは、シート下のバッテリーカバーについてる赤いカプラーの線の事です。
専用工具:SCSカプラ(070PZ-ZY30100)もありますが、短絡させるだけなので針金やピンセットなどでも代用できます。
※短絡というのはショートとか連結の意味なので、電気が通るようにつなげればいい訳です。
カプラのカバーを留めていた突起を左にした時の手前側2線(緑/黒と青)を短絡させます。
このように。
2.スロットル開度センサのリセット
故障コードのない場合はここからリセット作業に入ります。
- メインスイッチOFF
- さっきの赤カプラの線を短絡させる
- 油圧センサ2P黒カプラを外し2線を短絡させる
- メインスイッチON
- PGM-FI警告灯が点滅を始めるので10秒以内に油圧カプラの短絡を解除させる(点滅は1.3秒間隔)
- PGM-FI警告灯の点滅が早くなったらリセットが完了している(0.3秒間隔)
- 赤カプラの線は短絡させたままメインスイッチOFF
油圧センサの黒カプラはピストンシリンダーの下についているので、レッグシールドを全部外さなくても下のネジ1~2本外せば取り外せます。
3.IACバルブの初期学習
続いてバルブの初期学習を行います。
IACバルブとはアイドル・エア・コントロール・バルブなので、アイドリングの調整バルブですね。
- 赤カプラの線は短絡させたままメインスイッチON
- そのままエンジンを使用させ、15~25分間暖機させる
- 暖機運転中、PGM-FI警告灯が20秒間点灯し、その後消灯すれば初期学習は完了
暖機中はいつ完了するかは分からないので、警告灯をずーと見ていないといけません。
見逃したかもというの不安を抑えながら私の場合はちょうど25分頃点灯して無事に完了しました。
※途中18分経過頃にエンジン音が変わったような気がしました。
リセット後の感想
リセットしたら何故かエンジンの回転も軽快になったような気がします。
最近、気温の移り変わりが激しかったのでリセットで最適化されたのかもしれません。
しかし、何よりも変わったのは洗車後にプレクサスを塗ったことによりピッカピカになったボディだったりします。
米軍の戦闘機に使ってるとかなんとか…恐るべしプレクサス。
コメントを残す コメントをキャンセル