工具っていいですよね。
僭越ながら、私が実際に使ったことがある工具の中からおすすめを紹介します。
(ただし、今現在所有していないものも含む)
最近の車はメンテナンスフリーな部分も多いので自分でメンテすること自体少ないかもしれませんが、古い車やバイクはまだまだ自分でいじることが多いですよね。
工具は有名メーカーからホムセンの安価なメーカーまで色々ありますが、私は単純に工具が好きなので気に入ったものを使っていたい派です。
確かに安価なメーカーでも使えるものはありますが、有名メーカーの工具は所有欲も満たされるし、そもそも使いたくなるんですよね。
見ていても楽しいし。
今はスーパーカブやラングラーを中心にいじることが多いので、そんな感じの目線になっているかもしれません。
Contents
【TONE】ラチェットハンドル(中空・ホールドタイプ)
私がメインで使用しているのはTONEの「RH3HW」
個人的にラチェットハンドルは最も代表的な工具だと思っているので、一つは持っておいて損はないです。
多分、TONEのラチェットは持ち手がコンパクトなRH3Hが主力だと思いますが、中空ハンドルになっているこちらの方が持ちやすいです。
しかも、同じ大きさのラチェットの中ではかなり軽量。
ホールドタイプというのは、ソケットの脱着をボタンを押して行うタイプのことです。
他社のラチェットの中にはソケット脱着にボタン操作不要のタイプもありますが、はめ込むだけなので一見便利そうに見えます。
ところが実際は、意外と脱着に力が必要なので、オイルの付いた手でソケット交換しようとすると、滑ってうまく外れない場合が多いです。
だから私はホールドタイプが好きです。
差込角は9.5sq.
ラチェットの差込角にはいくつか種類があるんですが、一般的なのは下記の3種類です。
- 6.3sq.(4~14mm)
- 9.5sq.(5.5~24mm)
- 12.7sq.(8~36mm)
※かっこの中は対応しているソケットのサイズです。
最初に買うハンドルは、自分のよく使用するソケットがどのくらいの大きさかによって選んだほうがいいです。
例えば、トラック整備するのに6.3sq.のハンドルを買ったとしても、差込角6.3sq.で14mm以上のソケットが存在しないので、変換アダプタを使用したりする必要が出てきます。
そもそも長さや太さも違うので力が入らないと思いますけど。
使う対象によりますが、工具は小さいほうが狭い場所で使いやすかったり何かと便利です。
カブを軽くいじるくらいなら、力をかけるところも少ないので6.3sq.でもいいかなと思います。
私の場合は車もいじるので汎用性の高い「9.5sq.」を使っています。
差込角については以下のページで触れています。
長さは200mm前後が最適
さっきも書いたように、小さい方が何かと使いやすいんですよね。
扱いやすいし、邪魔にならないし、見た目もカワイイし。
でも色々使うことを考えると、ある程度の大きさがないと力が入らないんですよ。
個人的ベストは全長200mm程度かなと思います。
これ以上短くなるとアクスルとか力の要る箇所には使いづらいし、逆に長いと重くなるので狭い箇所で使うには邪魔になります。
送り角5°(72枚歯)で使いやすい
送り角とは「カチッカチッ」となる最小の角度のことです。
基本的にこの角度が小さいほど、より狭い範囲でもボルトやナットを回すことが可能になるので使いやすいです。
※KTCとKokenは10°が多い(ネプロスは4°)。
ただ、普通の場所で使う分には空転の抵抗が少ない方がいいです。
ボルトを緩める時なんかは特に。
TONEも特別固いわけじゃないんですが、KokenのZ-EALシリーズとか海外のメーカーは空転がかなり軽いので、多分2本目買うとするならそっちを選びます。
総合的なコスパが最高
TONEというメーカーはソケットレンチを最初に国産化したメーカーでかなり老舗です。
派手さはないですが、モータースポーツ界隈でも使用されているので技術力は語るまでもないです。
それは生産現場や町の整備工場なんかでもよく使われていることからも証明されています。
TONEの回し者じゃ無いですが、某自動車メーカーの従業員の言葉を伝えておきます。「地味なんだけど堅実でやっぱりTONEはいいんだよなぁ」だそうです。
まぁ私もそう思う。
ちなみに、このレンチのお気に入りポイントはヘッド回りなんですが、造形がすごくイイんですよ。
他のメーカーより薄くて小さめだし、ボディもギラギラしたメッキじゃなく梨地?のような落ち着いた仕上がりでなんかカワイイ。
このクオリティが3,000円前後で手に入ると考えたらコスパ最高と言わざるを得ないでしょう。
あと私はラチェットの「カリカリ音」が好きなので色々と工具屋で回してみた結果、TONEのカリカリが好みだったという事もあります。
※ちなみに有名メーカーのラチェットは修理部品があるので壊れても修理できます。
【Wera】ヘックスレンチセット(六角レンチセット)
六角レンチと言えば、Wera(ヴェラ)です。
ドイツ発祥のメーカーですが、今はチェコで作っているようです。
たしか10年くらい前に勢いで購入してしまったんですが、もちろん後悔したことは一度もないです。
実際に使ってみるとよく分かりますが、六角ボルトへの食いつきが違います。
六角部分を見てみると、通常の六角レンチはただの六角形になっているんですが、Weraの六角は若干尖り気味に見えます。
実はココが最大のポイントです。
下図のように従来の六角レンチでは点で当たっている部分が、Weraの六角では面で当たるようになっています。
だから回す手ごたえもシッカリしているし、ボルト穴がナメる不安が激減します。
他の六角とは安心感が全然違いますよ。
素晴らしい。
ボディの部分も六角ではなく丸棒のままになっているので強度はかなり確保されています。
ラバーコーティングも地味に手にフィットします。
緑一色のヤツはもう無いみたいですが、代わりにレインボーカラーのセットが出てますね。
【KNIPEX】テレフォンプライヤー 160mm
細かいものを掴むならKNIPEX(クニペックス)のテレフォンプライヤーです。
日本だとラジペン(ラジオペンチ)のくくりになるのかな?
ホースクリップとかスーパーカブのオイルフィルターなど細かいものを掴むときは、先の細いプライヤーがあると非常に便利ですよね。
クニペックスのプライヤーを選んだ理由は、先のギザギザが横方向だけじゃなくて斜めにも入っているからです。
小さいピンの先端とかを掴むとき、溝が横方向だけだと上手く掴めなくてピンが逃げることがあります。
クリップとか特に掴みそこねて滑って飛んで無くした覚えないでしょうか?
網目状に溝が入っていると意外とすんなり掴めるんですよ。
さすが掴みもの専門メーカーだなと思います。
他のメーカーも真似すればいいのに…
【ENGINEER】ネジザウルス
言わずと知れたエンジニアのネジザウルスです。
「ナメたネジの頭を掴んで回す」という荒業をするために特化したペンチです。
構造上、掴む部分は少し隙間が出来るので薄板とかを掴むのには向かないですが、立体物を掴む場合はこれ以上ないくらいガッシリ掴めます。
縦方向にも溝が入っているからガッツリ掴めるわけですね。
まさに痒い所に手が届くいい道具です。
Youtubeチャンネルもあって、スプレー缶に穴開けたり、瓶ビールの蓋を開けたりしてます。
一家に一つあれば謎の安心感があります。
【VESSEL】インパクトドライバー
ホムセンでお馴染みのVESSEL(ベッセル)製のインパクトドライバー。
固着したネジをやっつけるならコレしかない。
昔のスーパーカブを整備するなら手動のインパクトドライバーは欠かせないです。
なぜなら、クランクケースがプラスネジで止められてるから…プラスのネジで固着してるともう最悪ですよ…
しかも、周りにスペースがないからネジザウルスでもつかめないし。
だから固着したプラスネジは手動のインパクトドライバーでガツンとやらないと外れません。
電動じゃあ無理です。
瞬発的なパワーが全然足りないですから。
実はこのインパクト今は持ってなくて、しかも昔使っていたのはグリップなしのスタンダードタイプでした。
ですが、使うなら樹脂グリップの方が確実におすすめです。
このインパクトを使うときは、回す方向に力を入れつつハンマーで叩くのが効果的なんですが、金属ボディだと滑ってうまく力を入れられないんですよね。
樹脂クリップが付いていれば力が入るので、確実に外れる確率が上がります。
ちなみに今持っているのはAnexの小さめのヤツ。
急遽必要になったときに、近くのホムセンにコレしかなかったので買ったんですが、やはりデカいやつの方が安定感があり、インパクト力が違います。
使えないわけじゃないんですけどね。
工具はただの道具にあらず
学生の頃はとにかくお金がなかったので、安物の工具ばかり使っていました。
でも、ペンチの先が曲がったり、スパナの精度が悪くてナットが舐めたり色々あるんですよね。
安物と言ってもタダじゃないので、長期的に見れば+数千円でまともなものを買ったほうがいいです。
あとは見た目とかフィーリングも大事ですから気に入ったものを使うのが良いですね。
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