愛車の振動は不調のサイン 見極めが必要【原因と対策】

 

車に乗っているといろいろな振動を感じると思います。

その振動がその車本来のものなら心配ありませんが、不快に感じたり、今までとは違う振動だったら故障している可能性があります。

注意しましょう。 

 

私も昔、帰省中に車の振動がどんどん大きくなるという体験をしました。

ナットは緩んでないし、バランスが狂っているような振動じゃないし、パンクしているわけでもない。

一体なんだろうと不安になったので、近くのタイヤショップに駆け込んだところ、タイヤの「セパレーション」が原因だと分かりました。

幸い私はタイヤ交換をして無事に帰ることができましたが、もう少し放っておいたら最悪バーストしていた可能性もありました。

 

不安を感じたら直ぐにプロに見てもらうのが確実ですが、そうはいかない場合もあります。

でも原因を知っておけば自分でも冷静に対処できるはずです。

振動を見極めろ

 

Contents

車の振動は種類を見分ける

単に振動と言っても揺れ方や場所など色々な種類があります。

その振動の特徴から、ある程度原因の目安をつけることができるので、まずはどんな振動なのか症状ごとに見ていきましょう。

 

ハンドルが小刻みに振動する(揺れる)場合

車の振動の中ではこれが一番多いと思います。

運転しているとハンドルが小刻みに揺れます。

通称「シミー現象」と呼ばれ、ひどい場合には走行ができないくらいハンドルが揺れることもあります。

ハンドルに感じる振動…

 

ホイールナットのゆるみ

最初に確認すべきはホイールナットが緩んでいないかどうかです。

停車してタイヤ・ホイールを揺らしてみてガタツキがないか?ナットが緩んでないかを確認しましょう。

もしゆるみがあれば、増し締めして速やかに近くの車屋へGO。

  

タイヤ・ホイールバランスの乱れ

タイヤ・ホイールのバランスが狂っているとある速度域で振動が出ます。

低速の時は気づかない場合が多く、速度を上げていくと振動し、更に速度を上げると収まる。

そしてまた更に速度を上げると振動が出る。

なんてことがあります。

 

タイヤを交換したらバランスをとるのが普通ですが、それでもバランスが取れていないことがあります。

 

意外と、バランス取りというのは作業者の腕に左右されます。

 

そして、一度バランス取りをしていても走行していくとタイヤの摩耗でバランスはズレてきます。

ホイールに貼り付けてあるウエイトが外れた場合にも当然バランスは狂ってしまうので、再度調整が必要です。

 

基本的にはハンドルに揺れを感じることが多いですが、リアタイヤのバランスが著しく狂っていると車全体が振動することもあります。

そのへんは見極めが必要です。

 

ハブやベアリングの摩耗、各部のゆるみ

ホイールバランスが取れているのに、それでも振動する場合はハブベアリングやその周辺のゆるみや摩耗なども考えられます。

こうなると素人には判断が難しく、ジャッキアップしたり、タイヤを外して確認しないと判断できないので、プロに見てもらった方がいいでしょう。

 

車全体が振動する(揺れる)場合

ハンドルだけに収まらず、車全体が揺れることもあります。

そういう場合についても見ていきましょう。

ちなみに、前輪が関係しているとハンドルに影響が出やすく、後輪が原因だと車全体に感じる場合が多いです。

「この車、揺れてるよね…?」

 

タイヤのセパレーション

Separate(セパレート)。

つまりタイヤが分かれてしまっている状態です。

セパレーションが起こるとタイヤの一部が盛り上がるので、速度に比例してガタガタします。

そのまま走り続けていると、最悪バーストの危険もあるので早急な対応が必要になります。

 

明らかなもの以外、素人目では判断しにくいですが、プロは手で触ったりするとすぐに分かるそうです。

 

タイヤというのはゴムだけで構成されているわけではなく、中に入っているワイヤーと共に強度を出しているので、その境目が剥がれると本来の性能は保てません。

新しいタイヤではそうそう起こらないですが、溝があるからと言って長期にわたって使用し続けているとセパレーションの可能性が高まります。

 

私の経験したのがまさにコレ。

中古車のタイヤは溝が十分でしたが、経年により劣化している状態でした。

まあいいだろうと思ってそのままにしていたら…ぞっとします。

 

すぐ近くに店がない場合はスピードを出さずに丁寧な運転を心がけて走ってください。

結論はタイヤを交換するしかないです。

 

タイヤ・ホイールの変形

長期間放置されていた車や、長期間展示されていた中古車などによくあります。

タイヤがずっと動かず同じところに負荷がかかっている状態だと、そのままの形で固定されて一部が平らになります。

円で無くなったタイヤで走ると、当然ガタガタと振動します。

ホイールについても同じことが言えます。

 

マウント・ブッシュのへたり

エンジンマウントやミッションのマウント・ブッシュが劣化している場合も振動が多くなります。

  • 停車中のアイドリングで振動が強い時はエンジンマウント。
  • 加速中の振動はミッションのマウント。

の可能性が考えられます。

すぐ交換しないと壊れるということはないですが、そんなに高くない部品なので劣化が発覚したのなら交換した方が幸せになれるはず。

マフラーの固定もゴムブッシュが使われているのでこちらも同様です。

 

ドライブシャフト・ジョイント部の劣化

エンジンの回転をタイヤに伝えるのがドライブシャフトですが、このシャフトのジョイント部はベアリング構造になっており、経年や走行負荷、グリスの枯渇などによって劣化していきます。

ベアリングが痩せたり破損すると遊びが大きくなり、走行するたびにシャフトが暴れて激しい振動が起こります。

普通車ではベアリング部にはゴムのブーツがかぶせてありますが、それが破れたりすると雨風によってグリスが落ちて異音や振動のもとになります。※ブーツが破れていると車検に通りません。

ジムニーやジープなどのオフロード車にも太いプロペラシャフトにユニバーサルジョイント(クロスジョイント)と言ったベアリングジョイントが付いています。

オフロード車は頑丈に出来ていますが、その用途からジョイント部は消耗品と言ってもいいでしょう。

基本的には部品の交換になります。

 

さらにオフロード車両をリフトアップした場合に散見されますが、トランスファーとデフとの角度がきつくなり、可動範囲も広くなるため、ジョイント部に負荷がかかります。

リフトアップ量にあったシャフト形状に変更しないでいると、常にゴリゴリとした感触で常時過負荷になっている場合があります。

そういう場合は社外の可動範囲の広いシャフトに交換する必要があります。

 

 

ブレーキを踏んだ時に振動する

普通に走っている時は何もないのに、ブレーキを踏むと振動が伝わってくることがあります。

そういった場合は以下を参考にしてください。

ブレーキは一番大切よ

 

ブレーキローターのサビ

ブレーキローターは錆びやすいので、長く乗っていない車で発生します。

ブレーキを踏んでるうちにサビが削れて行くので、走っている間に収まることがほとんどです。

 

ブレーキローターのゆがみ

通常走行ではほとんどありませんが、サーキット走行などでローターに想定以上の高温が加わると歪むことがあります。

もし、そうなった場合はローター交換です。

 

研磨で済ます人もいるかもしれませんが、歪むほどの高熱が加わったローターは危険です。

強度も低下している恐れがあるので、命を預けるブレーキには一番気を使うべきです。

 

振動の原因は無数にある

ここで紹介したのはあくまで一例です。

でも色々な症状を知っていれば、いざという時に冷静に対処できるようになりますよね。

自分で対処できるような簡単なこと以外は、大人しくプロに見せてアドバイスをもらいましょう!

 

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