アメ車はハイオクよりレギュラー仕様の方が多い【世界のガソリン事情】その理由

 

ラングラーを探し初めてから、アメ車はレギュラー仕様が多いという事を初めて知りました。

外車はBMWしか乗ったことがないですが、ヨーロッパ系は基本ハイオクなのでアメ車もハイオクだろうと勝手に思っていたんですよね。

車は好きですが、そもそもガソリンのオクタン価についてはあまり理解がなかったので、ヨーロッパやアメリカのガソリンについても調べてみました。

 

オクタン価とはなんぞ

まず、オクタン(Octane)というのはガソリンの代表的な成分の一つです。

オクタンイソオクタン(トリメチルペンタン)とヘプタンが混ざって出来ています。

オクタンの中にイソオクタンが何%入っているかという値がそのままオクタン価になります。

 

「オクタンのイソオクタン濃度=オクタン価」と言っていいでしょう。

イソオクタン濃度90%の場合はオクタン価90(レギュラー)ということです。

イメージはこんな感じ。

オクタン価

 

ガソリンは燃えやすいのでエンジン内で混合気を圧縮していく過程で勝手に燃えることがあります。

本来はスパークプラグの火花で点火するように設計されているので、想定外のタイミングで爆発されては困るんですよ。

これを「ノッキング」と言いますが、エンジンの回転が不安定になるのでデメリットしかないんです。

オクタン価が高いと「燃えにくくなる=ノッキングが起こりにくくなる」という事になります。(アンチノック性の向上)

エンジンノッキングが分かりやすいサイト

 

ちなみに、ノッキングというのは主に混合気の温度が高い場合に起こりやすくなります。

高出力エンジンは圧縮を高めたり、過給機を使ったり、高回転まで回すことでパワーを上げている事が多く、混合気の温度が上がりやすいため、ノッキングしにくいハイオクを指定している場合が多いです。

 

ということで、ハイオクだからといっても含有エネルギーが多いわけじゃないんですよね。

単純に自然発火しにくいというだけです。

 

オクタン価の測定方法

オクタン価の種類は測定方法によって2種類あります。

  • RON:リサーチ・オクタン価
    (Research Octane Number)
  • MON:モーター・オクタン価
    (Motor Octane Number)

 

どちらも圧縮比を変化させることのできる特殊なエンジンを使用して、オクタン価の分からないガソリンオクタン価のわかっているガソリンでノッキングの起こりやすさを調べます。

それらを比較して測定対象のオクタン価を導き出します。

測定の方法

 

RONとMONの違いは、MONの方がより負荷をかけて試験するのでノックしやすく、RONよりも低い値になる事です。

日本やヨーロッパはRONの値を使用していますが、アメリカはRONとMON両方の平均値であるAKIを使用しています。

 

AKI=(RON+MON)/2

※海外のHPではPON:ポンプ・オクタン価(Pump Octane Number)と表記されることもある。

 

アメリカはガソリンの質が悪いと言われることがありますが、その噂はオクタン価の表示の違いからきているようです。

AKIをRONに変換すると、日本のオクタン価とほぼ同じ値になります。

※下記表を参照

 

日本とアメリカとヨーロッパ【オクタン価比較】

ご存じの通り、日本のガソリンはレギュラーハイオクの2種類。

アメリカの場合はレギュラー、プラス、プレミアムの3種類の場合が多いようです。

※場所によっては5種類のところや、バイオエタノール85%配合のE85も最近増えているらしい。

ヨーロッパはレギュラーハイオク、バイオエタノール配合(E10)の3種類が多い。

※一部、低価格のRON91もあるようです。

 

オクタン価表

規格測定方法レギュラープラスハイオク
日本JIS
K2202
RON
(実質)
89
(90)
96
(99.5)
アメリカ特になしAKI
(RON)
87
(91)
88~90
(93)
91~94
(97)
ヨーロッパDIN
EN228
RON9598

日本の規格は低いですが、これはJISで決められている最低の値なのでそんなに心配しなくても大丈夫です。

実際はカッコ内のようにレギュラー=90、ハイオク=ほぼ100と、各メーカーが自主的にオクタン価を上げています。

シナジーF-1のオクタン価はリサーチ法で99.5、シナジーレギュラーは90です。

エネオスHP

これはメーカーによって若干違いがあり、昭和シェルの場合は大体レギュラー=92だそうです。

 

ここで、ハイオク仕様でおなじみのBMW(ドイツ)のスペックの注意書きを見てみましょう。

出典:BMW HP

翻訳

BMWは本国のレギュラーであるRON95を推奨していますが、RON91以上でも可。

ただし、スペック上の性能を出したかったらRON98を使用して下さいという事らしいです。

つまり、ヨーロッパ車は推奨が95なので、日本ではハイオク仕様になっているという事です。

 

そして、アメリカの車も見てみると本国ではレギュラー仕様が多いです。

ハイオク仕様の車もありますが、そんなに多くない印象です。

一部のハイパフォーマンスカー(ダッジ・チャレンジャーR/Tとかね)とかはプレミアム・ガソリン(ハイオク)になっています。

アメリカのほとんどの州ではガソリンのオクタン価の規定を義務付けていないようですが、レギュラーはAKI87が一般的に浸透しているようです。

RONに変換すると約91なので、日本とそう変わらないですね。

という事で、アメ車のほとんどは日本でもレギュラーでいいという事になります。

 

※JKラングラーの前期型(V6 3.8L)のエンジンはハイオク仕様となっていますが、説明書にはレギュラーでも可だそうです。

「プレミアム無鉛ガソリンを使用した時にすべての排ガス規制に適合し、優れた燃費を発揮するように設計されていますが、レギュラーガソリンもオートマチックトランスミッション搭載車には使用できます。」
「燃料の種類(ガソリン・エンジン) オクタン価91」

またまた燃料考←みんカラのIsaoさんのブログが参考になります。

 

ガソリンの選び方

ハイオクには色々な添加剤(洗浄剤)が配合されているので、常用しているエンジンはキレイに保たれるメリットがあります。

しかし、洗浄力が目的ならレギュラー仕様の車にハイオクを入れるよりも、たまに市販の添加剤を入れたほうが強力で経済的なのでは?と思います。

※最近の報道でハイオクの添加剤含有の信ぴょう性が下落しましたね…

 

高コスパの添加剤ならホムセンの安い潤滑油でおなじみのAZから出ているので、こういうヤツをたまに入れれば良いと思う。

AZ(エーゼット) FCR-062 燃料添加剤 1L ガソリン・ディーゼル用燃料系統の清浄、防錆
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※ガソリン添加剤の主成分は大体PEA(ポリエーテルアミン)で、有名なワコーズのフューエルワンも一緒です。

ワコーズ フューエルワン
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どこでも言われていることですが、レギュラー仕様の車はレギュラーで性能が出るように設定されているので、ハイオクにしても性能が上がるというのは考えづらいです。

ただし、国産車でも欧州に輸出している車であれば、向こうのレギュラー(RON95)に合わせた設定があるはずなので、ハイオクを入れてパフォーマンスが上がる可能性はあります。

ECUに設定が入っていればの話ですが。

 

ドイツとアメリカのwebサイトでガソリンの選び方を検索してみたところ、どちらでも「本当にハイオクは必要ですか?」みたいな記事を多く見つけました。

レギュラー仕様にハイオク入れたい派」は世界中どこにでもいるし、みんな迷っているんだなぁという事が分かって何故かニヤニヤしました。

 

アメリカには3種類、多くて5種類ほどのガソリンがありますが、なぜこんなに多くの種類が売られているのかはよく分かりません。

使い方としては、通常はレギュラーを入れていて、調子が悪くなる(ノッキングが起こるようになる)とその上のグレードを入れるっていう感じのようです。

エンジン内にカーボンが溜まったり、キャンピングカーを牽いたりするようなエンジンに過負荷をかける走行もノッキングの原因になるそうなので、そういった車に対応するために徐々にガソリンの種類が増えていったのかなと思います。

今でも向こうの車の寿命は25万キロくらいと言われていますが、昔はもっと長距離走らせていたと想像できますし、特にアメリカ人は車にとんでもない改造をするイメージがあります。

  • 超車高上げる
  • モンスタータイヤ履かせる
  • 無理やりスーチャー、ターボ付ける
  • ニトロ積む
  • ほかの車種のエンジン載せる etc…

偏見かもしれませんが…

国からオクタン価の指定はされていない州がほとんどらしいので、そんな風に考えると合点がいきます。

 

結論として、ハイオク指定のBMWだろうが日本の大手ブランドのレギュラー(例えば昭和シェル)であれば「使用可」だという事が分かりました。

推奨はしませんが、自己責任でレギュラーとハイオクを混ぜればオクタン価の調節も可能です。

これからは自分の財布事情に合わせてガソリンを選ぶことも出来そうです。

 

 

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