ラングラーTJを購入すると決めましたが、ミッションはATとMTがあります。
当然、選ぶのはMTですが、マニュアルにも5MTと6MTがあります。
6MTは最終型で採用されたので圧倒的に数が少なく希少ですが、まぁ探せばまだあるという感じです。
希少な6MTを買うべきか、5MTで手を打つか… 迷うところです。
イメージではギアが多い方が減速比が低く、高速走行が楽で燃費もいいという印象ですが実際はどうなんでしょうか。
両方乗り比べるのは無理なので、データから想像してみます。
Contents
ラングラーTJの変速比/減速比を見てみる
まず、ラングラーTJの変速比や減速比を見てみましょう。
変速比×最終減速比=総合減速比となっています。
変速比とは
変速比というのは各ギアに設定されていますが、エンジン回転数とトランスミッション後のシャフト回転数の比のことです。
例えば、5MTの1速の場合を見てみると「4.036」になっていますが、これは、エンジンが4.036回転するとトランスミッション後のシャフトが1回転するという事です。
つまり、ミッションでこのように減速されます。
最終減速比とは
トランスミッションからの回転はデファレンシャルギアを伝って左右のタイヤへと伝わります。
デファレンシャルギアは通称デフと言われますが、ここでも減速されます。
デフに入力する回転数とタイヤに伝わる回転数の比が最終減速比です。
という事は、エンジンの回転数はミッションを通り抜ける時に減速され、さらにデフを通り抜ける時に減速されてタイヤに伝わるという事です。
つまり、
このようになります。
総合減速比とは
変速比×最終減速比は「総合減速比」と言われるので、総合減速比の数字を比べてみると車の特性がイメージができると思います。
数字が大きいほど「低速寄り」とか「加速重視」みたいなイメージ、反対に数字が小さければ「高速寄り」とか「燃費がいい」という感じです。
ここで、もう一度「総合減速比」に注目して表を見てみましょう。
5MTの方は数字が大きいので「低速寄り」だというのが分かりますね。
逆に6MTの方は「高速寄り」になっているので通常走行での使い勝手が良さそうです。
悪路での走行を考える
悪路を走る時はさらにローギアに入れるので、ローレンジのギア比が分かりませんが、これを見る限りは5MTの方が悪路には良さそうです。
より低速でのコントロールがしやすそうです。
ただし、その分トルクが出るので無茶をするとアクスルを壊したりする可能性は上がりそうです。
高速時の走行を考える
高速道路を走ったりする場合を考えてみます。
先ほどの減速比からエンジン回転数と車速を計算できるので、回転数と速度の関係を見ていきましょう。
- 60km/hと100km/hの時のエンジン回転数
- 最大トルク回転数と速度
- 最大出力回転数と速度
条件はこちら
純正タイヤサイズ | 215/75R15 |
外径 | 703mm |
外周 | 2207mm |
最大トルク回転数 | 3600rpm |
最大出力回転数 | 4600rpm |
60km/hの時の回転数を見てみます。
60km/hの回転数(rpm) | 5MT | 6MT |
1速 | – | – |
2速 | 3932 | 3637 |
3速 | 2338 | 2397 |
4速 | 1688 | 1732 |
5速 | 1322 | 1391 |
6速 | | 1166 |
普通の道路を走行するときは5MTでも5速で1322rpmなので、特別高くもありませんね。
でも、巡行時の回転数が1300rpmは現実的じゃない気がします。
おそらく2000rpmくらい回ってないとまともに走らないんじゃないかと…
60km/h巡行する場合はどちらも4速を頻繁に使うんじゃないかなと思います。
100km/hの場合も見てみます。
100km/h回転数(rpm) | 5MT | 6MT |
1速 | – | – |
2速 | – | – |
3速 | 3897 | 3995 |
4速 | 2814 | 2887 |
5速 | 2203 | 2319 |
6速 | | 1943 |
高速走行時を想定した100km/hでも2203rpmなので、こちらも全く問題ありません。
今まで乗っていたBMWの130iと同じくらいの回転数なのでちょうど良さそうです。
でも、ラングラーの形状から想像するに、高速道路だろうとそんなにスピードを出せないと思うんですよね。
三菱ジープの時もそうでしたが、ほぼ直立の面が多すぎて風の抵抗をモロに食らうので抵抗がすごいんですよ。
130iよりは確実に回転数を上げないと走行するのが難しいと思います。
こうやって見ると6MTの必要性はあまり感じなくなりました。
ついでに、最大トルクが発生する回転数を見てみます。
最大トルク回転数(3600rpm) | 5MT | 6MT |
1速 | 32 | 35 |
2速 | 55 | 59 |
3速 | 92 | 90 |
4速 | 128 | 125 |
5速 | 163 | 155 |
6速 | | 185 |
そして、最大出力回転数の場合
最大出力回転数(4600rpm) | 5MT | 6MT |
1速 | 41 | 44 |
2速 | 70 | 76 |
3速 | 118 | 115 |
4速 | 163 | 159 |
5速 | 209 | 198 |
6速 | | 237 |
これを見たからどうってわけではないんですが、ぶっちゃけ変わらないかなという感じですね。
6速の方が細かく刻まれているので、せわしなくシフトチェンジする必要がありそうです。
実際、6速ってあまり使う場面がないんじゃないかな~と思えてきました。
まともに乗ったことがないのでエンジンパワーがいまいち分かりませんが、どうせタイヤもデカいの履くだろうし、ある程度回転数を上げないと思うように走らないんじゃないかと想像します。
ちなみに海外のサイトを徘徊していたらトップスピードは108 mph(174 km / h)というのを見かけました。
悩みましたが、結局5MTを買ったので納車されてから色々試してみようと思います。
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